『電車男』だよん
- 作者: 中野独人
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/12
- メディア: 文庫
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これまでダークなイメージが強かった2ちゃんねるで、 恋愛に不器用なオタク男性(電車男)をネットのみんなが応援して、 告白→恋愛成就、という「純愛」物語が生まれた。
....と新聞の「ツウのひと声」というコーナーで説明するのは編集者で評論家の藤本由香理さん。著作権という大きな問題も抱えているとのこと。ふーん
作品中に登場する銀座のデパートの喫茶店を訪れる人がTVのニュースでインタビューされてたりしました。ネットから生まれた「純愛小説」だとかあ。一方、高橋源一郎さんは新聞の書評欄である部分をカットすることで「見事に「純愛」の顔つきをすることに成功している」とネタバレ? まあ、約2ヵ月分のスレでのやりとりで、一見すればネタってわかるモンでも、カット&ペーストして作品化すれば小説『電車男』になります....てなコトで。
どっちにしろホントに大事なのはコレが祭りだったとゆーコトじゃないでしょかあ?とウチは思いました。ネットというコミュニティで盛り上がるためのやり取りがネット外に出たら商品価値があったという、結果オーライだけど見事な生産工程だったのかもしれません、と。
タネが何だろーと、2ちゃねらーがよってたかって作った....その創作過程に大塚英志さんの『物語消滅論』をヒントにしてクールにコメントしてるのがid:DDTD53Mさんの「『電車男』について考えたこと・その2」。id:castlerockさんの「エルメス…いい女だ。」のアイロニカル?なコメントもリアル!
mikioさんのblogの「よってたかって創ることの可能性」にラディカルな問題提起があります。必読!